システムエンジニアの資質と心構え

システムエンジニアとして働く上で持たなければならない心構えとして、自分を追い込んで仕事をしてはならないという考え方がある。理想的なシステムを立案しようと考えれば際限がないのがシステム開発であり、ある点において妥協が必要になるのは必至である。何が何でも最良のものを考え出そうと躍起になってしまうことがかえって柔軟な思考を鈍らせることになったり、最悪の場合にはあまりにも理想に近づけないと思い込んでうつ病になってしまう可能性も否定できないのである。

こういった最悪のケースに辿り着いてしまう人の正確として責任感が強いということがあげられる。概してシステムエンジニアとして働くことを目指す人たちは実直で責任感が強い人が多いことから、いわばもともとうつ病の予備軍として資質を持ってしまっている傾向がある。そのため、誰もが積極的に持たなければならない心構えとして、自分を追い込まずにマイペースを守るということが広く言われるようになるのである。

しかし、現実問題としては必死になってよいシステムを速やかに考案していかなければIT業界において生き抜いて行くことができないのも事実である。そのことは必然的に認識してしまうだろう。責任感が強い人にとってはそういった認識は積極的に持たなくても十分であるということを理解しておくことが重要となる。そうすることによってうつ病になってしまう境界線を越えないための予防線を引けるのである。